ゾイド

カテゴリ
おもちゃ
発売年
1983年
メーカー
トミー(現・タカラトミー)

どんな商品?

トミー(現・タカラトミー)が1983年に日本で発売した組み立て式のメカ玩具シリーズ。ぜんまいやモーターで動く仕掛けが特徴です。

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実は海外生まれ―1982年のアメリカ発売

「ゾイド」のルーツは、日本より先に海外で発売されたことにあります。1982年、トミーの海外現地法人が「ZOIDS」として展開したところ好評を得て、日本でも玩具として売り出されることになりました。

日本では当初「メカボニカ」という名称で発売されましたが、人気は振るいませんでした。そこで1983年、海外と同じ「メカ生体ゾイド」に名称を改め、あらためて日本での展開がスタートしています。輸入品をそのまま右から左へ流すのではなく、名前から仕切り直して勝負をかけたという点に、当時の開発陣の本気度がうかがえます。

3人の若手が急ごしらえで作った世界観

ゾイドの生みの親として知られる徳山知則氏は、コロコロオンラインのインタビューで、「『ゾイド』チームを若手で結成しようっていう話になった」と振り返っています。エンジニアの二階堂輝夫氏、デザイナーの藤野凡平氏とあわせて3人という小さなチームから、1983年のデビューに向けた開発が始まりました。

3人は「惑星ゾイドがあって、地球人が発見して、また飛来して帝国と共和国になって……みたいなストーリー」を自分たちで考えたといいます。しかし発売時期が迫るなか、実は敵メカがまだ存在しないという状況に直面し、先に発売されていた「メカボニカ」のパーツを改造して急場をしのぐことになりました。たとえば「グライドラー」というメカに羽を追加し、「ペガサロス」と名付けて仲間に加えるといった具合です。限られた時間と手持ちの部品だけで世界観を組み立てていく、いわば手作りのやりくりが、シリーズの土台を支えていたことになります。

初めて電動モーターを搭載した大型ゾイド「ビガザウロ(RBOZ-001)」も、もとはアメリカ向け「メカボニカ」の予備軍としてロールアウト寸前だったものを、日本の「ゾイド」用に転用したのだと徳山氏は明かしています。「メカ生体」という名称も、この時点ですでに決まっていたそうです。海を渡るはずだったメカが、名前と設定を変えて日本の子どもたちのもとへやってきた―そう考えると、店頭でビガザウロを実際に動かして見せていた実演販売の光景も、少し違って見えてきます。

「メカ生体」という世界観と、1983年の最初のラインナップ

「メカ生体ゾイド」というタイトルには、ぜんまいやモーターを動力源とする機械でありながら、まるで生きているかのように動く「金属生命体」という位置づけが込められています。単なる組み立て玩具にとどまらず、架空の惑星で共和国と帝国が戦うというストーリーがセットになっていたことで、子どもたちは自分の手で組み立てたメカを「動かして終わり」ではなく、物語の中の1体として遊ぶことができました。

1983年に発売されたシリーズ第1作は「ガリウス(RMZ-01)」でした。同じ年に登場した大型ゾイド「ビガザウロ」は、玩具店の店頭で実際に動かして見せる実演販売が行われるなど、当時の子どもたちに大きなインパクトを与えたと紹介されています。翌1984年には恐竜型の「ゴジュラス(RBOZ-003)」が発売され、シリーズの人気をさらに押し上げました。ぜんまいを巻いて手を離した瞬間、無機質なプラスチックの塊が本当に歩き出す―それこそが、ゾイドならではの見せ場だったといえます。

複数回にわたる新シリーズとしての展開

1999年9月から2000年12月にかけて、初のテレビアニメ「ゾイド-ZOIDS-」が放送されました。タカラトミー公式の発表によれば、この時期は1983年開始の「第1期」に続く「第2期」のシリーズとして位置づけられています。組み立てて動かすだけでなく、アニメという物語の器を得たことで、ゾイドの世界観はより多くの子どもたちに届くことになりました。

2018年6月には、第2期から12年ぶりとなる新シリーズ「ゾイドワイルド」が発売されました。タカラトミー公式プレスリリースによれば、「ゾイドが地中から発掘され、復元される」という新しい世界観が採用され、組み立ての際には「骨(ボーン)」「外装(アーマー)」の順に組み上げていく方式が取り入れられています。第1弾として発売された主人公機「ワイルドライガー」は、大きな爪を振り下ろす必殺技ギミックを備えた、希望小売価格3,000円(税抜き)の商品でした。世代が変わっても「組み立てて、動かす」という発売当初からの遊びの核は、形を変えながらしっかり受け継がれています。

40周年を迎えて

2023年、ゾイドは発売から40周年を迎えました。記念企画として、初代テレビアニメ「ゾイド-ZOIDS-」がTOKYO MXで再放送されたほか、歴代のキットやジオラマを展示する「ZOIDS展」が全国で巡回開催されました。あわせて、歴代主人公機のデザインを改良した「40th Anniversary ZOIDS」シリーズも発売されています。名前を変えて仕切り直した1983年の再出発から40年、3人の若手が手持ちの部品でやりくりして作り上げた世界観は、姿を変えながらも今も棚に並び続けています。

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