どんな商品?
ロッテが1977年に発売したチョコレート菓子です。チョコウェハースにおまけのシールが封入された商品です。
発売当時あなたは何歳?
チョコウェハースと、おまけのシール
ロッテの「ビックリマンチョコ」は1977(昭和52)年に発売されました。中身は現在と同じく、チョコウェハースにシールのおまけが封入されるという組み合わせで、初期のシールにはユーモアたっぷりのギャグや、実写をイラスト化した「どっきりシール」が使われていたといいます。
「たった一枚のシールで楽しんでもらおう」
ロッテ公式によれば、ビックリマンチョコには「たった一枚のおまけシールだけど、たった一枚のシールで楽しんでもらおう」という開発の精神が込められていたといいます。お菓子そのものよりも、封入されたシール1枚が子どもたちの手の中でどれだけの楽しみを生み出せるか―そこにこだわり続けた姿勢は、現在に至るまで引き継がれているとされています。
壁や床に貼って人を驚かせる、初代「どっきりシール」
初代の「どっきりシール」は、「オリジナリティーがあって子供に愛され続けるものを作りたい」というコンセプトのもとに考案されました。インクの染みやお金、画鋲などをリアルに描いた48mm四方のシールで、壁や床にこっそり貼って、それを見た人を驚かせるという遊び方が想定されていたといいます。
お菓子のおまけとして食べて終わりではなく、貼って誰かを驚かせるという、シールそのものを使った「いたずら遊び」まで想定されていた点は、後年のキャラクター路線とはまったく違う出発点だったことがうかがえます。
シールを手がけたのは、パッケージデザイン会社だった
後年「悪魔VS天使」シリーズのシールを手がけることになる大阪のグリーンハウス社(米澤稔氏・兵藤聡司氏)は、もともと食品などのパッケージデザインを専門とする会社でした。米澤氏によれば、ビックリマンチョコのパッケージデザインを担当していた縁から、その販促物という位置づけでシールのデザインも手がけることになったといいます。
キャラクターグッズの専門会社ではなく、パッケージデザインの仕事の延長線上でシールを任されたスタッフが、後に一大ブームを巻き起こすキャラクター群を生み出すことになった―という点も、この商品の成り立ちを語るうえで欠かせないエピソードです。
8年後の「悪魔VS天使」が生んだ大ブーム
発売から試行錯誤を重ねた末、1985(昭和60)年には「悪魔VS天使」シリーズが発売され、シール同士に関係性を持たせるという新しい発想が生まれます。この仕掛けが大きなブームを呼び、複数弾にわたる展開へとつながり、2012年には歴代シールを振り返る「ビックリマン伝説」も発売されました。ギャグシール1枚から始まった商品が、8年をかけてストーリー性を持つコレクションへと育っていったことになります。
ただし、人気が過熱したことで、シールだけを目当てにチョコレートを買って中身を捨ててしまう行為や、シールの盗難・恐喝といった行為が社会問題として取り上げられるようにもなったといいます。子ども向けのお菓子のおまけが、それほどまでに強く求められる存在になっていたことの裏返しでもありました。
40年以上経った今も、進化を続けるビックリマン
ビックリマンチョコは発売から40年以上が経った現在も、ロッテ公式サイト上で新シリーズやコラボレーション商品が続けて発表されています。近年ではシリーズ33弾以降が展開されているほか、「かわいいビックリマンチョコ」といった新機軸の商品や、「スターウォーズ/ビックリマンチョコ〈マンダロリアン&グローグー〉」(2026年6月発売)のような人気作品とのコラボレーションも行われています。
さらに2026年7月29日からは、ビックリマン初の試みとして生成AIを活用した「ビックリマンAIグッズメーカー」のサービスが始まりました。ギャグシール1枚から始まった商品が、令和の今は生成AIまで取り入れながら展開を続けている―その変化の幅の大きさもまた、ロングセラーならではの面白さといえそうです。