チェルシー

発売年
1971年
メーカー
明治製菓(現・明治)

どんな商品?

明治製菓(現・明治)が1971年に発売したキャンデーです。英国スコットランド伝統のスカッチキャンディーを参考にし、「流し込み製法」でなめらかな仕上がりを実現しました。

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世界を巡って見つけた、スコットランドの味

明治(当時・明治製菓)は、「今までにない特長とおいしさ」を持つキャンデーを求めて世界中を調査したといいます。その末にたどり着いたのが、英国スコットランドに古くから伝わる「スカッチキャンデー」でした。

国内の駄菓子屋然としたキャンデー売り場に、遠く離れた土地の伝統菓子をヒントにした商品が並ぶ―そんな異色の出発点を持っていたのがチェルシーです。

「流し込み」製法へのこだわりと、黒いパッケージ

1971年に発売されたチェルシーは、当時の日本にはなかった「流し込み」という製法を用いることで、なめらかな食感のキャンデーに仕上げることに成功しました。発売当初の味はバタースカッチとヨーグルトスカッチの2種類で、その後もコーヒーやミルクチョコレートなど、フレーバーの幅を広げながら展開されていきました。

パッケージは、これが「新しいキャンデー」であることを一目で伝えるために、当時のお菓子には珍しい「黒」を基調とし、そこに鮮やかな色の花のモチーフを配した、斬新なデザインが採用されたといいます。味だけでなく、見た目からして「これまでのキャンデーとは違う」ことを主張する商品だったことになります。

50年を超えて続いたロングセラー、そして2024年の終売

チェルシーは2021年に発売50周年を迎え、記念としてアパレルブランド「ROPÉ PICNIC」とのコラボレーション企画も実施されました。半世紀にわたって店頭に並び続けてきたキャンデーが、お菓子の枠を超えたコラボレーションの題材にもなったことになります。

しかし日本経済新聞の報道によれば、チェルシーは2024年3月をもって販売終了となりました。明治は終了の理由について、「市場環境や顧客ニーズの変化に伴う販売規模の低迷により収益性が悪化した」と説明しています。売上のピークだった2002年度には約25億円あった売上が、2022年度には約5億円まで落ち込んでおり、2011年を最後に新しいフレーバーも発売されていなかったといいます。スコットランドの伝統菓子をヒントに生まれたキャンデーは、52年の歴史に幕を下ろすことになりました。

終売から半年、北海道で「生食感」として生まれ変わる

明治のグループ会社である道南食品株式会社の公式発表によれば、2024年春にチェルシーの生産が終了したのち、「何とか形を変えてでも継続できないか」という模索から生まれたのが「北海道 生食感チェルシー」だといいます。北海道産の発酵バターと生クリームを使い、明治の特許製法である「生ねり製法」によって「しっとりやわらかで濃密な味わい」に仕上げたバタースカッチ味は、2024年8月10日から新千歳空港で先行販売され、同年9月3日に正式発売されました。内容量90g、希望小売価格864円(税込)だったとされています。

半世紀にわたり駄菓子屋やスーパーの棚に並んでいたキャンデーが、姿かたちを変えて北海道限定の土産菓子として空港に舞い戻った―終売のニュースだけでは終わらなかった、というのがチェルシーのもうひとつの「その後」の物語です。

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出典

本文は公開情報をもとに独自にまとめています。