UFOキャッチャーはいつから?1985年、セガが生んだクレーンゲーム

公開日:2026年9月6日

ゲームセンターでクレーンゲームに挑戦する子どもたちのイメージ。

※AIによるイメージ画像です

ゲームセンターでアームを操作し、景品を狙って何度も挑戦した記憶はありませんか。今では2,000億円を超える市場に成長し、スマホから海外の景品を狙える時代にもなっています。

「UFOキャッチャー」と呼ばれるこのクレーンゲームが、いつ生まれ、どのようにして今の名前になったのかを、セガ公式などの資料をもとに詳しくたどります。

UFOキャッチャーとは?セガのクレーンゲームの名称

セガ公式サイトによれば、「UFOキャッチャー」は同社が展開するクレーンゲームの正式なシリーズ名です。あまりに広く親しまれたため、クレーンゲーム全般を指す通称のように使われることもありますが、本来はセガの製品名である点に注意が必要です。ほかのメーカーからも同様の仕組みのクレーンゲームが発売されており、「UFOキャッチャー」と「クレーンゲーム」は同じ意味の言葉ではありません。それでも多くの人が両者を同じ意味で使っているのが実情です。

出典:セガ株式会社公式「UFO CATCHER」沿革ページ

UFOキャッチャーが生まれる60年前。アメリカに始まったクレーンゲーム

Wikipediaの解説によれば、クレーンゲームというジャンル自体の始祖とされているのは1926年にアメリカで特許を取得し生産が始まった「エリーディガー」とされています。UFOキャッチャーが生まれる約60年前から、アームで景品をつかみ上げるという遊びの基本形は、すでにアメリカで存在していたことになります。

同解説によれば、日本では1965年にタイトーからクレーンゲームが発売された記録が残っており、同じ年には後のセガサミーグループも市場に参入していたとされています。1985年のUFOキャッチャー発売は、日本のクレーンゲーム市場そのものの始まりではなく、すでに20年の歴史があったジャンルの中で、セガが独自の名前とブランドを確立した出来事だったということがわかります。

出典:Wikipedia「クレーンゲーム」

1985年5月、初代UFOキャッチャー発売

セガプラザ公式サイトによれば、初代UFOキャッチャーは1985年5月に発売された2人用のクレーン機でした。発売後大きなブームとなり、「UFOキャッチャー」がクレーンゲームの代名詞のように使われるようになったと紹介されています。2025年には発売から40周年を迎えました。

出典:セガプラザ公式「UFOキャッチャーの歴史・豆知識」

「UFOキャッチャー」という名前の由来

GAME Watchの記事によれば、開発段階では、アームが景品をつかみ上げる仕組みが鷲(わし)が獲物をつかむ様子に似ていたことから、「イーグルキャッチャー」という仮称で呼ばれていたと伝えられています。しかし鷲そのものの造形をうまくデザイン化できなかったことが、次の名前を考えるきっかけになったといいます。

商品化にあたり、当時TV・メディアで話題になっていたUFOが地上の物体を吸い上げるように見えることから「UFOキャッチャー」と名付けられたとされています。

開発時のエピソードのため、セガ公式ページ本体での詳細な裏付けは今回確認できておらず、本ページでは業界メディアの記事を出典として紹介しています。

出典:GAME Watch「マンガで振り返るゲーム業界:セガの『UFOキャッチャー』が発売された月」

クレーンゲームのジョイスティックを操作する手元のイメージ。
※当時の雰囲気をもとにAIで作成したイメージ画像です

2本アームから体感型まで。40年で重ねてきたモデルチェンジ

セガプラザ公式サイトによれば、UFOキャッチャーは初代の発売以降、遊び方の仕組みそのものを何度も見直してきました。1991年の「NEW UFO CATCHER」でピンク色とミラーメタリックの外観に一新され、1992年には巨大な景品を回転式のステージに乗せた新型機「Dream Palace」が登場しています。1996年の「ufo アラカルト」ではアームで景品を引っ張って落とす遊び方が導入され、1998年の「UFO CATCHER 800」では大型の景品にも対応できるようになりました。

同サイトによれば、2000年の「UFO PRIZE STAGE」では景品を引っかけて落とすタイプが登場し、2001年の「UFO CATCHER 7」ではアームの高さをボタンで調節できる機能が搭載されました。2010年の「BALANCE」では、景品が乗った台をアームで動かして落とすという体感型の遊び方も加わっています。単に「アームで挟んで取る」という基本の遊び方を保ちながら、10年に満たない間隔で新しい仕組みを提案し続けてきたことがわかります。

セガ公式のニュースリリース(2025年7月)によれば、シリーズは現在も進化を続けており、「UFO CATCHER 10」から始まる新世代シリーズの3機種目として、2025年7月10日に『UFO CATCHER TRIPLE TWIN 2』が稼働を開始したとされています。2025年7月10日から全国のゲームセンターで順次稼働を開始し、景品を「主役」として見せる白基調のデザインや、プライズのサイズ・見せ方に合わせて変化するフィールド・ディスプレイに加え、店舗スタッフの運営作業を軽減するための新パーツも搭載されているといいます。さらにスマートフォン向けアプリ「Prize ON」と連携してプレイポイントが貯まる機能も備えており、初代発売から40年を経た今も、遊ぶ側と運営する側の両面でハード・ソフトの改良が現在進行形で続いていることがわかります。

同サイトによれば、UFOキャッチャー誕生35周年にあたる2019年には、6月24日が「UFOキャッチャーの日」として制定されました。一つのアーケードゲーム機種のために記念日が設けられるというのは、それだけ長く、多くの人にとって特別な存在として親しまれてきたことの証といえるでしょう。

出典:セガプラザ公式「UFOキャッチャーの歴史・豆知識」/株式会社セガ公式ニュースリリース「『UFO CATCHER TRIPLE TWIN 2』登場!」(2025年7月)

なぜ景品を取れるのか?風営法という意外な背景

弁護士JPニュースの記事によれば、そもそも風俗営業法(風営法)では、遊技の結果に応じて賞品を提供することは本来禁じられています。しかしクレーンゲームについては、支払っているのはあくまでアーム操作というゲームの対価であり、景品は副次的な「おまけ」にすぎないという考え方のもと、警察庁の通達による解釈によって、一定価格以下の景品であれば「遊技の結果に応じて賞品を提供する」ことにはあたらないという扱いがなされているといいます。

同記事によれば、この景品価格の上限は2022年3月1日、約25年ぶりに小売価格800円以下から1000円以下へと引き上げられました。UFOキャッチャーの景品がいつも手頃な価格のぬいぐるみやキャラクターグッズにとどまっているのは、偶然ではなく、こうした法律上の枠組みがあってのことだったのです。遊ぶ側にとっては何気ない景品選びの裏に、業界と警察庁のやり取りによって積み重ねられてきた制度があったことは、あまり知られていない事実かもしれません。何百円分もコインを使って、数百円の景品を取ろうとするという、一見不思議に見える行動も、この価格上限の仕組みを踏まえると納得できる部分があります。

出典:弁護士JPニュース「誕生60年のクレーンゲーム、風営法上は『景品NG』のはずが…なぜ許されている?」

スマホから操作して、日本の景品が海を越えて届く時代

PR TIMES(GENDA GiGO Entertainment)の発表によれば、セガは2019年12月3日、スマートフォンやタブレット・PCから実機のUFOキャッチャーを24時間いつでも操作できる「セガキャッチャーオンライン」の米国向けサービスを開始したといいます。ゲーム内で獲得した景品は、指定した住所へ無料で配送してもらえる仕組みになっているとされています。国内のゲームセンターに行かなくても遊べる点が特徴です。

同発表によれば、この米国展開は訪日外国人の間でクレーンゲームが好まれていることに着目し、セガの店舗がない地域でも正式ライセンスの日本のキャラクター景品に挑戦できるようにした、海外展開の第1弾だったといいます。ゲームセンターに足を運ばなくても、オンラインで操作した結果の景品が国境を越えて手元に届くというのは、1985年の発売当時には想像もできなかった遊び方といえるでしょう。アームで挟んで取るという操作の楽しさそのものは変わらないまま、「その場に行く」という前提だけが取り払われたことになります。

出典:PR TIMES(GENDA GiGO Entertainment)「『セガキャッチャーオンライン』米国でのサービスを展開開始」

ゲームセンターが減る中、なぜクレーンゲームだけ「絶好調」なのか

関西テレビの取材によれば、一般社団法人日本アミューズメント産業協会のデータをもとに、クレーンゲームの売上は約2,230億円に達し、アミューズメント施設全体の売上の半分以上を占めているとされています。ゲームセンターの店舗数がこの10年でほぼ半減する中、クレーンゲームだけは「絶好調」だと紹介されています。ビデオゲームの主役がスマートフォンや家庭用ゲーム機に移っていく一方で、実際にアームを操作して景品を手に入れるという体験そのものは、画面の中だけでは代用できない価値を持ち続けているのかもしれません。

同取材によれば、ラウンドワン堺駅前店ではクレーンゲーム機を370台集結させたフロアを展開したことで、売上が1.8倍に伸びたという例も紹介されています。「わざわざ買うほどではないが、景品として取れたら使ってみたい」と思わせる商品設計や、オンラインクレーンゲーム(オンクレ)の拡大も、この好調を支えている要因とされています。1985年に一つの機種として生まれたUFOキャッチャーが、今ではゲームセンター業界そのものを支える中心的な存在になっていることがわかります。

出典:関西テレビ「市場規模2千億円超の『クレーンゲーム』店舗、景品、"オンクレ"にみる成長の極意」

2024年、「優秀なネーミング」として表彰される

セガ公式のニュースリリースによれば、「UFOキャッチャー」は一般社団法人日本ネーミング協会が主催する「日本ネーミング大賞2024」で優秀賞を受賞したとされています。同リリースでは、開発初期の仮称「イーグルキャッチャー」から、ワシのデザイン化がうまく進まなかったことと、当時ブームだったUFOが地上の物体を吸い上げる様子に似ていたことから、現在の名前に変更されたという経緯があらためて説明されています。

同リリースによれば、審査員からは「ネーミングの力を感じる」変更がゲームの浸透に貢献した、「いつの時代にも新鮮なインパクトがある」といった評価が寄せられたといいます。一つの商品名が、発売から約40年を経て、その名前づけの巧みさそのものを表彰される対象になったことは、UFOキャッチャーという名前が単なる商品名以上に、日本語の中に根づいた存在になっていることを示しています。

出典:株式会社セガ公式ニュースリリース「『UFOキャッチャー』「日本ネーミング大賞2024」で優秀賞受賞」

何百円も使って景品を狙った記憶

アームの位置を見極めて挑戦しては、あと少しのところで落としてしまう——そんな経験をした人は多いのではないでしょうか。景品が取れたときの達成感も、取れなかったときの悔しさも、ゲームセンターの思い出として強く記憶に残っている人が多いテーマです。あと1回だけ、と思ってつい何度も挑戦してしまったという経験がある人も、きっと少なくないでしょう。

あわせて読みたい

同じ時代のゲームセンターの記憶は昭和のゲームセンターはどんな場所だった?でもあわせて確認できます。

あなたが子どもの頃のゲームセンターは?

生まれ年を選ぶと、あなたが子どもだった頃の年代・年齢帯にまつわるページへのリンクを表示します。

生まれ年の入力方法

これ覚えてる?

学校・地域・年代によって内容は異なります。あなたの記憶と重なるものはありますか?

  • UFOキャッチャーで遊んだ記憶はありますか?
  • 景品を取れたときのことを覚えていますか?
  • どんな景品を狙っていましたか?

出典・注意事項

本ページは、セガ公式サイト・セガプラザ公式サイト・GAME Watchの記事をもとに構成しています。個別の情報については、各見出しに出典を明記しています。開発時の名称に関するエピソードは業界メディアの記事に基づくものであり、留保表現を用いています。

ページ内のイメージ画像はAIによるものであり、特定の人物・場所・年代を再現した実際の写真ではありません。