エアチェックの記憶|ラジオから流れる曲をカセットに録った時代
公開日:2026年9月3日

※AIによるイメージ画像です
FM雑誌の番組表を指でなぞりながら、お目当ての曲が流れる時間に合わせて録音ボタンを押す——そんな緊張感のある作業に夢中になった記憶はありませんか。
「エアチェック」と呼ばれたこの文化が、どのように広まり、当時の音楽との付き合い方をどう形づくっていたのかを、Wikipedia・FMステーション onlineの資料をもとにたどります。
ラジオ番組をテープに録音する、という文化
総務省関東総合通信局の資料やWikipediaの解説によれば、FM放送は1957年に実験放送、1969年に本放送が始まりました。AM放送よりも音質に優れたFM放送が広まる中、1970年代なかばにはFMの音楽番組を録音することが流行しはじめ、このころから「エアチェック」という言葉が、FM番組を個人的に録音することを指して使われるようになったといいます。
1970年、FM局が増え、エアチェックが広がる土台に
TOKYO FM公式によれば、1970年(昭和45年)4月26日に「FM東京」(現在のTOKYO FM)が開局しました。こうしてFM局が増えていったことも、番組を録音して楽しむエアチェック文化が広がっていく土台になったと考えられます。
FM雑誌の番組表を片手に、録音ボタンを押した記憶
FMステーション onlineの記事によれば、『FM STATION』などの専門雑誌には、放送番組名とともにオンエア曲、曲の分数までが詳細に記されており、録音には欠かせない存在でした。カセットの収録時間(片面23分・30分・45分など)に収まるよう、番組表を見ながら計算して録音する必要があったといいます。日本の古本屋の特集アーカイブでも、番組表を切り抜いてカセットの索引カードに貼り付け、何を録音したかがひと目でわかるようにしていたという体験が紹介されています。
曲が始まる瞬間を逃さず録音ボタンを押し、曲紹介やDJの声が入り込まないよう終わりのタイミングでボタンを止める——そうした操作の一つひとつに気を配りながら、自分だけのカセットを作り上げていく過程そのものが、エアチェックの楽しみの一部だったといえるでしょう。
出典:FMステーション online「FM雑誌を片手に毎日エアチェック!な時代を振り返る」/日本の古本屋 特集アーカイブ「エフエム東京50年」

レコードが高価だった時代の楽しみ方
FMステーション onlineの記事によれば、1980年代当時、レコードはシングルで500円、アルバムで2,500円程度と、学生にとっては決して安くない買い物でした。多くの学生が愛用したのは、ラジオとカセットデッキが一体になった「ラジカセ」で、当時の機材で録音した音楽でも十分に楽しめたといいます。
自分の好きな曲だけを集めた、世界に一つだけのカセットテープ。お小遣いでは買いきれないたくさんの曲を、番組表とにらめっこしながら少しずつ手に入れていく——そんな地道な作業の積み重ねが、当時の音楽との付き合い方を形づくっていました。
レンタルレコードとデジタル化で、少しずつ変わっていった
Wikipediaの解説によれば、レンタルレコード店の広がりやリクエスト番組の増加などを背景に、ラジオのエアチェック文化は1990年代前半までには一度衰退していったとされています。番組表を見ながら録音するという楽しみ方は、時代とともに少しずつ形を変えていきました。
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出典・注意事項
本ページは、総務省関東総合通信局公式、TOKYO FM公式サイト、Wikipedia、FMステーション online、日本の古本屋の特集アーカイブをもとに構成しています。個別の情報については、各見出しに出典を明記しています。一次資料が少ないテーマのため、根拠の弱い数値的な断定は避けています。FM放送の実験放送開始年(1957年)は総務省関東総合通信局公式でも確認しています。
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